【ひばと青森の関連性】

青森県はひばの一大産地であります。青森特有の寒さや積雪という厳しい環境の中にあっても、ひばはたくましく成長します。
強くて頑丈な木は、建築資材としてはもちろんのこと、その樹木の内側に秘めた香りや成分といった独特の特徴でも知られており、昔からさまざまに加工され、人々の生活の中に取り入れられてきました。

香りという点では建築資材にひばを用いて、住宅に木の香りをいつまでも持続させ、住む人々に自然なぬくもりとアロマ効果を与え続けます。ひばから抽出されたオイルやおがくずは芳香剤としてだけではなく、加工して製品にすることにより、皮膚に潤いを与えるクリームとしても用いられています。

先人の生活の知恵からなのでしょう、冬場に空気が乾燥して、寒さが厳しい青森では、手荒れやあかぎれに悩まされることが多々あります。その際にひばから抽出したエキスをクリームとして用い、手指やかかとの保護剤として使ってきた歴史があります。

また、青森ひばには防虫効果もあり、おがくずなども販売されていて日常生活の場面で香りを楽しみながら防虫もできる、という優れた特徴を持っているのです。青森のひばは、生活の中で香りを楽しみ、皮膚を保護し、防虫防カビ対策としても用い、家具としても重宝されます。

私たちの日常生活の中でこれほど馴染んでいる、浸透している樹木は他にはないでしょう。天然・自然からの贈り物、山で生きてきた先人たちの知恵をこれからの世代にも伝えてゆきましょう。